「頭が良い」って何だろう
![]() | 「頭がよい」って何だろう―名作パズル、ひらめきクイズで探る 植島 啓司 (2003/09) 集英社 この商品の詳細を見る |
【超簡単なあらすじ】
勉強ができること、IQが高いこと、世間的にいわれる「頭が良い」ってのは何を根拠にしたものなんだろー、というお話。
【感想】
頭が良い、っていうのは相対的なものだと私は思っています。絶対的な定義は存在し得ないはずです。頭が良いことを判断するのは、頭(脳)であり、脳自身が脳のことを考えるというのは無理があるからです。
幼稚園から高校までは、俗にいう「勉強ができる」ということが「頭が良い」ということのステータスになっています。
一般的な社会人になると、それまでのものとはまったく異なった「世渡り上手」であることが「頭が良い」ものになっていきます。
暗記が得意、計算が速いなどといったものを「頭が良い」と捉えている風潮がありますが、これらはコンピュータのある現在では必要の無い要素となってきつつあります。
このように考えていくと、頭が良いというのは何を意味しているのかわからなくなります。
そこでこの本では、過去の偉人(パラダイムシフトを起こした人物たち)に焦点をあて、彼らの持つ特徴に類似した思考ができる人ほど「頭が良い」という評価へとつなげていく、という形でお話が進んでいきます。
その彼らに特徴的なのは、「直感」に頼っている、という部分にあります。
決して数式などに頼って道を探り出すのではなく、おそらくこうだろうという直感からくるひらめきから新しい発見を生み出しています。
ではその直感とは何か、というと、それは「あらゆるパターンをいかに素早く切り替えながら試していけるか」というものです。
すなわち、「できるだけ多くの見方を試す」こと、につきます。
多角的なアプローチをどれだけ見つけられるかということでしょう。
これが、「頭が良い」という意味だと本書には位置づけられています。
しかし、それが本当に「頭が良い」ということにはなりません。実際、その定義からくる「頭の良すぎ」のため、コミュニケーションがうまくはかれず、苦労している方もいます。
それを考えると、相手から見ればコミュニケーションのとれない不器用で頭の悪い人という見方をされる可能性もあります。
この本のタイトルにあるように、著者自身も判断しかねています。頭が良いかどうかを調べること自体ナンセンスなのかもしれません。
【印象に残ったセリフ】
これまでの<頭の悪さ>は近い将来に<頭のよさ>に逆転する可能性もある。そうした場合に備えて、われわれは、複数の<頭の悪さ>を知っておく必要があるかもしれない。
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