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ジョーク力養成講座

ジョーク力養成講座 ジョーク力養成講座
野内 良三 (2006/05)
大修館書店

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【感想】
世界ジョーク集の中で一番自分がおもしろいと思えたのは、
ユダヤ人のジョークでした。
そこには、ズル賢さ、逆手に取った逆転の発想、エスプリなど「知的」で「感心と笑い」が同時にくるジョークの完成形だと感じられます。
人間は自分のことを笑えるようになれば、何も怖くないというような言葉があるのですが、このユダヤ人にはその自分の知的さを利用したジョークで溢れています。

それと世界共通して面白いのは、子どもが大人をおちょくっているジョークです。おちょくるといっても、子どもは純真からくる質問や言葉で素直に大人に向けて発しているのに、大人はそれにひどく狼狽するという立場の逆転が滑稽で笑えます。大人という「権威」を一気に下にこき下ろすという点に痛快さを覚えるからでしょう。

原理について…
笑の原因は三つ
・優越感(相手が何か失敗をしたときなど、相対的に自分が上になる)
・期待と現実のズレ(予想した返答を待っていたが、ちょっとひねった変化球で返され、そのギャップに笑う)
・緊張からの解放(例えば自分の料理を相手に食べてもらい、評価を待っている最中相手はしかめっつら。だけど最後は「おいしいっ」と言ってくれることで緊張から解放され、生理的な笑いを引き起こす)

ただしこれらは必要条件であり、これらから笑を引き起こすには「ほどほど」という程度の加減が必要となる
・ちょっとした優越感
・ちょっとした現実とのズレ
・緊張からのちょっとした解放
ということです。
これらが「おかしさ」を引き出す。

では「おかしさ」とはなんだろうか。
ユーモア、エスプリ、ジョークに分けられる。

まずユーモアとは原則として、自分を笑いにとるものである。それは言葉であったり、見た目であったりと、自分を愚かなものとしてみせ、人間一皮向けばみんな愚かものなんだよ、と温かな想いを乗せた「おかしさ」である。感覚的なおかしさを感じさせる。

次にエスプリ。これは頭脳的というか理知的であり、ユーモアが感性だとすると、こちらは頭脳が必要になってくる。その例をひとつ。
女「わたしと時計の違いはなにかしら」
男「時計は時間を教える。あなたは私に時間を忘れさせる」
要は、「うまいことをいう」ということに尽きる。

そして、ジョークだ。これは上記の二つのような、和やかな笑や地味にくる笑いに目を向けず、大衆的な爆笑をねらったものだ。とにかく他の二つと違って、笑わせることだけを徹底的に狙ったものである。「おかしさ」の最上級概念である。

というわけでジョークに的を絞る。
そのテクニックには、
言葉遊び
ナンセンスを楽しむ
意表をつく
類推する
ほのめかす
誇張する
が必要となる。どれも、ちょっとした、ものでなければならないが。

特に言葉遊びは日本に多く見られ、漢字変換などをみても同じ言葉からつくられる漢字は多い。そのため駄洒落というものが存在する。意味の違う言葉になり、それが「ずれ」となることでおかしさが生み出される。
言葉遊びには、言葉を弄ぶという手法も存在する。言葉には全く異なる別の意味があり、それを多義性と呼ぶが、それを利用した言葉遊びのことだ。(例:バスを待っているおばあさんがいる。しかしいつまでたってもどのバスにも乗る気配がない。不思議に思った男が尋ねた。するとおばあさんは言った。バスを「待ってるんです」)

ナンセンス。これは型に縛られた現実からの解放、つまり現実とのズレを笑うものだ。ただ一番難しいテクニックではある。「ちょっと」の加減が難しい。日常性からの逸脱であったり、日常への攻撃皮肉でもある。

などと、テクニックの多くは「ズレ」を用意してくる。
ズレにも種類があり、
逸脱・例外・奇異
意外な展開(裏をかく、どんでん返し、はぐらかす)
奇妙なロジック
などなど。
意外な展開には裏業があって、意外なものがくるかと思わせておいて当たり前のことを用意しておく、というものがある。
論点操作(ピントずらし)という主体客体のひっくり返しを利用した物もある。
ピントずらしは意外な展開ということになるが、これを奇妙なロジックへと変えることもできる。屁理屈でまるめこむのだ。

そのロジック展開を利用したアナロジーというものがある。いわゆる例え話だ。
その類似性を利用した、普段は似てもにつかないものを類推させておかしさを引き出すものだ。
アナロジーには三つほどあって
実体的(常識)
イメージ的(感性)
構造的(概念)
となる。この中でもイメージ的、構造的な類推が特にジョークになりやすい。

そして最後には誇張表現である。オーバーな言葉の表現をすることで荒唐無稽さにふきだすという手段である。

以上のように、ジョークの原理となるものをまとめてある本でしたが、養成講座という点に関しては疑問に思えます。ただのジョーク分類集みたいな感じでしたので…
まぁおもしろかったですけど



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